人使いの荒い料理店

bblさんに誘われ、夜食は「池」へ。
昨日がこの店の最終営業日だったんですが、今日は予約者限定でお別れ会。
18時から開始、各自何か持ち込み一品と聞いていたので、リカマンで鮭とばとかハムとか買い込み、お店へ着いたのが17時45分。店長は中でなにやら準備してた。
18時前、お店の扉が開いて店長が出てきたので挨拶。なんや、もうきたんかいな、中で待ってる?と言われたので中に入れて貰うと、店長は自転車でどこかへと行ってしまった。店内は私一人。座敷は机がひっくり返してあって雑然としている。誰も居ない厨房からは天ぷらか何かを揚げているような音が聞こえてきて不安になっているとbblさん到着。

準備中の風景

店長も戻ってきて仕込み再開。他に誰も来ない(どうも、真の開店時刻は19時だったらしい)のと、手持ちぶさたなので、床の拭き掃除くらいやろうか?という気分で、何か手伝いましょうか?と聞くと、……そんなら、そこに消毒液あるから手ェ洗ってくれる? と言われ、食事の準備を手伝うことに。
今日の料理は和食御膳。bblさんは中華料理屋でバイト経験があるから良い物の、私はハンバーガー屋で肉を焼いていたような経験しかないので料理に関してはずぶの素人。昔店で習ったのを思い出してしっかり肘まで手を洗い、消毒液に手を浸す。
店長に言われるがままに、豆腐に昆布の切れっ端を乗っけたりしてると、それは載せすぎ、とかダメ出しが出る。
飾り付けのお花を乗せてとか準備できたヤツの蓋を閉めてとか言われて作業しているうちに、マグロの切り身が足りないことが発覚。既に準備したやつから1つずつ回収してバットに戻すよう指示を受けるが箸などはないので素手でとの指示。
数を数えると、37個 御膳を用意しないと行けないらしいのが、端を見るとまだ11膳しか膳が積み上がってない。店長、こんなので段取り大丈夫ですか……
そのほか色々盛りつけをしていると、今度は魚の揚げたのが足りないとわかり、またも準備できたヤツの蓋をあけて一切れずつ回収したり。なんだか、普段の仕事でリリースした製品のデバッグをしているような気分。私は何でこのような、つらい勤めをせにゃならぬ〜♪ と言う気分になってきた。bblさんを見ると、どこから取り出したのかマスクをしてひたすらご飯を詰めていた。プロっぽい。店長がボヤいて曰く、仕出し弁当屋やってたころ思い出すわ〜。
途中から、だんだん段取りがつかめてきて、家内制手工業的に流れ作業体制が確立する。
気がつくと当初予定の開店時刻19時を過ぎていて、客席にはお客さんがすし詰めというか南極のペンギンみたいに立ってこっちを見ていたりする。結局、19時半頃までかかって準備完了。
人使いの荒い店だ(笑)。

完成した御膳。

その後、みんなで缶ビールで乾杯して日本酒がガンガン空けられHoさんが持ち込んだ なれ鮨が好評を博し、bblさんのソーセージが茹でられ、私が持ち込んだ鮭とばが褒められたり皆で自己紹介をしたり店長が立ち上がって踊って何かを叫び出したり狂乱酒場状態。
25時頃、皆に別れの挨拶をして撤収。
店長は故郷へ引き上げ、再起を図るらしい。
20年弱お疲れ様でした。新天地で店を出したら遊びに行きますね。