裁判員制度

裁判員制度を解説するTV番組を見る。
裁判員による裁判は、

  • 一日目:事前に発送した手紙で50人を裁判所に召還、出頭させ、面接の上6人を選抜。午後から裁判開始。
  • 二日目:午前、午後とも裁判。
  • 三日目:午前、裁判員と裁判官で判決を考える。午後も引き続き判決を決めて、夕方までに判決言い渡し。

という、ものすごいスピードで審理を行うことになるらしい。基本的に、裁判員による裁判は凶悪犯罪ばかりを扱うので、死刑とか懲役20年とかを連続三日間のスピード裁判で言い渡すことに。判決は、法律知識よりも常識を優先して言い渡しちゃうらしい。
大丈夫なのかなあ。
ところで番組を見ていたら、ゲストに筒井康隆が出ていた。
審理の途中経過などは秘密(非公開)であり、漏らすと罪に問われるのだが、その話題が出ると「六ヶ月の懲役、50万円の罰金!」とよくご存じの様子。
「何でそれ知ってるかというと、調べたんや。俺それやりそうやから。守秘義務を」(筒井)
↓「本に書くかもしれないじゃないですか!」という突っ込みに対する返事がこれ。


「しゃべらないけど書きたくはなるよ。絶対書くと思うわ」(筒井)
平然と言い放つ筒井氏の額には、しかし、苦悩の皺が。
出典:ABC朝日放送ビーバップ!ハイヒール」今日の放送

裁判の過程とか、面白いから守秘義務守られへん、それならいっそ最初から出廷しない、とか言ってました。番組では面白おかしく取り上げていましたが、裁判員制度の問題の一つが浮き彫りになったような気がします。法律のプロでも過去の事件について思いを巡らすことはあると思いますが、一般の裁判員は後になって別の考えになったり、後悔することになっても、生涯 誰にも相談できないのです。

そういえばこの人、日本で陪審制が復活して初めての裁判で、無罪っぽい事件だから普通に無罪の判決を出そうとしていた陪審員たちが、それじゃつまんないから無理矢理有罪にしようぜと言い出したヤツに引きずられて無実の人間に厳罰を科してプギャーm9(^Д^)という筋書きの戯曲『十二人の浮かれる男』を書いたのを思いだしました。