スピン・ドクター

週末読了。

スピンドクター “モミ消しのプロ”が駆使する「情報操作」の技術 (講談社+α新書)

スピンドクター “モミ消しのプロ”が駆使する「情報操作」の技術 (講談社+α新書)

企業不祥事など、まずいことが起こった際に現代社会において如何に事態を誤魔化すかについて、誤魔化される側の視点で書かれた本。
ある事件が明るみなりそうになったときに、報道機関側に色々と情報操作を仕掛けてつぶしたりとか、あるいはもっといい加減な記事を対抗雑誌に載せて事件をつぶしたりとか、アレゲな媒体(例・しんぶん赤旗)に事実をリークして掲載させ普通の媒体に後追いを躊躇させて鎮火させるとか色々な手口が載ってて面白かった。
一歩間違うと陰謀論になってしまいそうだが、作者が見た範囲でしか書いてないので、そこまでスケールは大きくならない。
最後の方には2ちゃんねるに書き込みをして対企業裁判に対抗する話なども出てきて非常に身近な感じがした。
ただ、内容については作者がソースの物も多く、検証可能性について疑問符がついた。色々とマスコミ等の嘘について列挙された後だと、本書に載っていることすら嘘なのではないかと疑ってかかるのが当然の態度だろう。
物の見方について考えさせられる本だった。