選挙後の風景

朝、駅前を通りかかると、衆院選の候補で当選を果たした某候補がマイクを握って挨拶演説をしていた。目が合ったので会釈したら、即座に「ありがとうございます」と言われた。真っ黒に日焼けした顔は、当選したのに落選したかのような疲れ切った表情だった。所属政党が惨敗したからなあ。そのあと、我が選挙区で唯一落選した候補の事務所前を通りかかると、明かりは消えカーテンは閉められひっそりと静まりかえっていた。昨日までの活気が嘘のようだ。
選挙だが、京都3区は820票差、京都4区は156票差の激戦だった。他の選挙区でも2000票差くらいの激戦区もあった。やっぱ選挙は接戦だと盛り上がって投票率も伸びるな。専業学生時代、選挙関係のバイトをしたことがあるが、どうしてみんな選挙を楽しまないのだろう。こんな面白いイベントはないのに。新聞は特集し、TVで特番が組まれ、候補者は町で吠えまくり、投票には有権者として参加でき、開票作業は徹夜体制で速報され解説委員がわかりやすくまとめ、勝敗を決した当事者の生々しいコメントが流れ、当確を誤って出したメディアの担当者は左遷されるというおまけ付きの一大イベントなのに。
悪趣味だろうか。